株主優待って、実際に届いてみないと実感が湧かないものですよね。
今回ご紹介する「シュッピン(証券コード:3179)」も、実はよくわからないまま保有していた銘柄のひとつでした。
それでも、届いた優待を見て「これは想像以上に使えるかも」と感じたのが正直なところです。
2025年6月末に届いたのは、5,000円分のクーポン付き株主優待券。
カメラ・時計・筆記具などを扱う専門店で使えるクーポンで、思った以上に使い道も幅広く、使い勝手の良い内容でした。
といった点を、ひとつずつ丁寧に解説していきます。
株主優待に興味のある方はもちろん、
「ちょっと気になってたけど、どんな会社なの?」という方にも参考になる内容を目指しています。
ぜひ最後までご覧ください。
シュッピンってどんな会社?カメラと時計のプロが運営するEC企業
シュッピン株式会社(証券コード:3179)は、中古カメラや高級時計を中心に販売・買取を行う専門EC企業です。
といっても、ただの通販サイトではありません。
「MapCamera(マップカメラ)」という老舗カメラ店をはじめ、時計専門店「GMT」、筆記具専門店「Kingdom Note」、スポーツバイクの「CROWN GEARS」など、プロ仕様の商品を扱う複数の専門店を運営しています。
これらの実店舗を持ちながらも、売上の多くはオンライン販売(EC)で構成されており、
中古商品の在庫数やメンテナンス体制、商品の撮影・掲載の丁寧さなど、リユース業界の中でも信頼性が高い企業として知られています。
📌 主な取り扱いブランド(一部)
- カメラ:Canon、Nikon、Sony、Leica など
- 時計:ROLEX、OMEGA、SEIKO、GRAND SEIKO など
- 筆記具:モンブラン、ペリカン、パーカー など
また、「中古=リユース」ではなく、「リバリュー(再評価)商品」として扱う姿勢も特徴的です。
しっかりと整備された商品を、新品同様の価値で再流通させるというスタンスが、コアなファンに支持されています。
業績面でも、堅調に利益を積み上げており、配当も増配傾向。
最近では、海外発送(越境EC)やオウンドメディア「EVERYBODY×PHOTOGRAPHER.com」など、次の展開も進めている注目企業です。
「名前は知らなかったけれど、実は中身はすごい」──
そんな企業のひとつが、シュッピンなのです。
次は、そんなシュッピンの株を保有することで得られる、
優待と配当の利回りがどれくらいあるのか?を、最新データから詳しく見ていきましょう。
最新の株価・配当・優待利回りは?総合利回り7.8%をやさしく解説
2025年7月時点でのシュッピン(3179)の株価は、およそ1,158円です(2025年6月末終値ベース)。
100株保有する場合、購入にかかる金額は約11万5,800円になります。
では、その保有に対してどれくらいのリターン(利回り)が期待できるのでしょうか?
株主優待と配当金をあわせて、順番に見ていきましょう。
📦 株主優待:5,000円分のクーポンが年1回
100株以上を保有している株主には、年に1回「5,000円分の優待クーポン」が届きます。
このクーポンは、以下のような使い方ができます。
- 商品購入時に5,000円引き(例:中古カメラ・時計など)
- 売却時に買取価格を5%上乗せ(例:レンズなどの下取り)
👉 優待利回りの目安:およそ4.3%
(=5,000円 ÷ 115,800円 × 100)
💴 配当金:年間47円の予想(2025年3月期)
シュッピンは年1回、期末に配当金を出しています。
2025年3月期の予定は、1株あたり47円。100株保有していれば、年間4,700円の配当収入になります。
👉 配当利回りの目安:およそ4.1%
(=4,700円 ÷ 115,800円 × 100)
✅ 合計:総合利回りは約7.8%に
株主優待と配当金を合計すると、100株あたりのリターンは年間9,700円相当。
つまり、総合利回りは7.8%という高水準になります。
上場からの株価と配当金を示したグラフです。

上場からの株価値動きは、800円〜1,400円です。
一方、配当金5円から47円に大きく増配していることがわかります。
株価が安定しているうえに、利回りがここまで高い銘柄は多くありません。
次章では、この「5,000円の優待クーポン」が実際にどれくらい使えるのか、
使い方や活用例を詳しく見ていきます。
5,000円クーポンの使い道と注意点をやさしく解説
2025年6月末に届いた、シュッピンの株主優待。
中身は、5,000円分のクーポン付き優待券が1枚でした。

📌 優待クーポンの使い方は2通り
このクーポンは、以下の2つの方法で利用できます。


① 購入時に5,000円割引
- 「MapCamera」「GMT」「BRILLER」「Kingdom Note」「CROWN GEARS」などの公式サイトや実店舗で使えます
- 5,000円未満の商品にも使えます(※差額の返金なし)
- 利用は1回の買い物につき1枚まで
② 売却時に買取価格5%アップ
- 上記の直営店に商品を売る際、買取価格が5%上乗せされます
- 上限は見積額100万円まで対応
- カメラ・レンズ・時計・万年筆など、資産価値のあるものと相性良好
✅ 使える店舗・サイトは「直営限定」
優待クーポンが使えるのは、以下の「直営サイトまたは実店舗」のみです。
使える | 使えない |
---|---|
✅ MapCamera本店(公式) | ❌ Amazon店、楽天市場店 |
✅ GMT公式 | ❌ 楽天市場、Yahoo!ショッピング店 |
✅ BRILLER公式 | ❌ フリマアプリ、オークション |
✅ 実店舗(新宿など) | ❌ ECサイトの“限定セール品”など一部除外品あり |
❗ 裏面の注意書きにも、「ECサイトの一部商品では使用できません」と明記されています。
実際に使う際は、購入画面に「クーポン適用可」の表示があるかを確認するのが安心です。
💡 どんな人におすすめの優待?
- カメラやレンズをこれから買いたい人
- 高級時計を下取りに出したい人
- 万年筆など趣味性の高い文具に興味がある人
- 年1回、しっかり“自分の趣味に投資”したい人
「優待」と聞くと、飲食や日用品が多い中で、
“趣味性の高い商品をお得に手に入れる”ことができるクーポンは少し珍しい存在です。
今後どうなる?事業の将来性と中期経営計画
株主として気になるのは、「今の利回りが今後も続くのか?」という点ですよね。
ここでは、シュッピンが公表している中期経営計画と事業戦略のポイントをまとめます。
📈 越境EC(海外販売)を本格スタートへ
2025年以降、シュッピンは海外向けEC(越境EC)に本格的に取り組みはじめています。
円安が進む中、カメラや時計など高単価の日本製品は、海外ユーザーからの需要が高まりやすい分野です。
🔄 これまで国内中心だったビジネスを、グローバル市場にも拡大しようとしているのが大きな転換点です。
🧠 リユースから「リバリュー」へ|高品質な中古品戦略
シュッピンは、中古品をただ売るのではなく、「価値を再評価する(リバリュー)商品」として扱っています。
- 全品点検・整備・撮影を社内で徹底
- オークション仕入れは一切なし(=全て直接買い取り)
- 顧客との信頼関係を資産として強化
この姿勢が、近年の業績の安定・増配にもつながっています。
🤝 サービスの拡充・顧客囲い込みも進行中
- 投稿型メディア「EVERYBODY×PHOTOGRAPHER.com」の展開
- 富井カメラサービスとの提携による修理・整備ネットワークの強化
- オンライン買取申込やチャットサポートなど、利便性の向上
📊 配当性向も上昇予定
IR資料では、今後の配当方針について以下のように明記されています。
「配当性向40~50%を目安に、安定配当と株主還元を意識していく」
つまり、業績が堅調であれば、今後も増配余地があるということです。
中期経営計画に明確な数値目標は掲げられていませんが、
これらの施策を見る限り、中長期で安定した成長を狙う“堅実な攻め”をしている企業だと言えるでしょう。
初心者におすすめできる?保有判断のポイントを整理
ここまで、シュッピン(3179)の株主優待と配当について見てきました。
5,000円分のクーポン、約4%の配当、総合利回りは約7.8%。
数字だけ見ると、とても魅力的な銘柄に思えます。
でも、本当に初心者にもおすすめできるのでしょうか?
ここでは「保有して感じたこと」も含めて、ポイントを整理していきます。
✅ おすすめできる理由
① 利回りが非常に高い(総合7.8%)
配当+優待どちらも金額ベースで大きく、現金と同等に使える点が強みです。
② 株価が比較的安定している
1,000〜1,200円前後で大きく上下せず、優待狙いの長期保有に向いています。
③ 業績が堅調で増配傾向
2025年3月期も増配予定。リユース市場に強く、越境ECなど成長戦略も進行中です。
⚠ 注意しておきたいこと
① 商品ジャンルはやや特殊
カメラ・時計・筆記具などに興味がない人にとっては、やや縁遠く感じる可能性あり。
② 優待制度の改悪リスク
現時点では継続中ですが、優待制度は企業判断で変更される可能性もあるため、毎年内容を確認しましょう。
③ 株価は嗜好品市場に左右されることも
世界情勢・為替・趣味市場の動向によって業績に影響が出る場合があります。
💡 保有判断のまとめ
評価軸 | 内容 |
---|---|
利回り | ◎(配当+優待で7.8%) |
株価の安定性 | ◯(1,000円台で推移) |
使いやすさ | ◯(使う/売るどちらも可能) |
初心者向けか | △〜◯(ジャンルに興味があればかなり有力) |
結論:「自分で使う or 売る」のどちらかが見込めるなら、初心者にもおすすめできる銘柄です。
使えるかどうかが不安な場合でも、利回りと売却の両面から考えると、
“持ってみることでわかる優待の価値”がある銘柄だと感じました。
まとめ|“なんとなく保有”が“しっかり納得”に変わった優待
最初は「利回りが高そう」という軽い気持ちで買ったシュッピンの株。
でも、実際に株主優待が届いてみると、想像以上に使い道が広く、しっかり価値があると感じました。
- 📦 5,000円クーポンの優待利回りは約4.3%
- 💴 配当も年47円で、配当利回りは約4.1%
- 📊 合計で利回りは7.8%と非常に高水準
企業としても、
- 越境ECなど海外展開へのシフト
- リバリュー戦略による高品質なリユース体制
- 増配基調と安定した財務
と、長期的に見て信頼できる材料が揃っています。
シュッピンのように、実際に届いて使って初めて“この優待、アリだな”と思える銘柄は、ほかにもたくさんあります。
このブログでは、そうした「ちょっと気になる優待銘柄」を、
できるだけ丁寧に、体験ベースでお届けしています。
📦 生活がちょっとラクになる!人気の株主優待まとめ
本記事は、下記の公式ページをもとに体験と調査を加えて執筆しています。
▶ シュッピンの公式ページを見る※株価・配当金・利回りなどの数値は、2025年7月時点の情報をもとに、Yahoo!ファイナンス・SBI証券・各社IR資料などを参考に筆者が独自に集計・算出したものです。市場の状況により変動するため、実際の投資判断はご自身で最新情報をご確認ください。