うちのマンション、ベランダでの喫煙は禁止されている。
火気厳禁、匂いトラブルを防ぐためって理由で、管理規約にも明記されてる。
でも、隣の70代女性が紙タバコを堂々と吸っている。
最初に気づいたのは妻だった。

「…なんか臭くない?」
洗濯物をたたんでいた妻が顔をしかめた。
ベランダを覗くと、うっすら煙が流れてくる。朝の9時半。こっちは赤ちゃんが寝てる時間だ。
その後も昼・夕方・夜と、1日5回ほど定期的に吸っている気配。
しかも、僕たちの生活音が聞こえると一瞬やめるフリをするという“ズルさ”まである。
管理会社に通報、でも返ってきたのは…
すぐに管理会社に連絡した。
対応自体は早く、張り紙も掲示され、該当宅へ文書投函もしてくれた。
…けど、やめない。
そこで再度相談してみたんだ。
すると返ってきたのは、こんな言葉だった。
「匂いや煙は“証拠として特定が難しい”ため、
抜本的な対策は困難です。
ご自身で防臭フィルターなどの対策をお願いいたします」
……は?

いやいや、
こっちは育休中で収入も抑えてやりくりしてるんですけど!?
あんたら、誰から管理費もらってると思ってるんですか?って話よ。
でも、赤ちゃんのためには、やるしかない。
そこで我が家は、自衛装備を整えた。
我が家の“におい対策装備”
導入したのはまずこれ。
24時間換気の吸気口に装着する防臭フィルター。
24時間換気の吸気口っていうのは、こんなやつ。

この装置のフィルターを防臭に。
臭いの侵入を物理的に防ぐガチ装備。

つけたての時の効果は抜群!
効果は2〜3か月ってところ。
さらに、業務用の消臭スプレーも導入。
ホテルや居酒屋にあるやつ。完全にガチ。

これは本来は部屋用、うちは、バルコニー用・・・。
妻、ついに儀式を始める

「あの、タバコ臭いですよ!」
ある日、妻は隣のベランダのスキマに向かって言った。
でも相手は無視。
それどころか次の日も、その次の日も、9:30になるとまた一服。
すると妻は、ジャブ代わりに、
ファブリーズをベランダに向かって“噴霧”。
それでも効かないから、
業務用スプレーを“洗濯物にかけるフリ”しながらビシャビシャに。
まるで祓い屋のように。
「悪霊退散!」

という声が聞こえてきそうだった。
子どもは無関心、でも僕らは…
5歳児は何も言わない。
でも妻は日に日にイライラを募らせ、
僕も「また吸ってるな…」という小さなストレスが積もっていく。
引っ越し?訴える?…それは違う
トラブルを起こしたいわけじゃない。
でも、この家を離れる気もない。
引っ越すなんて、“正しい側”がなんで逃げなきゃいけないの?という気持ちの方が強い。
訴えるほどではないけど、
「せめて換気扇の下で吸ってくれよ」

と毎日思ってる。
一応、法的にはどうなのかという話
ちなみに、管理会社の返答の中には
「受動喫煙防止法(健康増進法第25条)」への言及もあった。
ただ、ベランダ喫煙は“専有部ではなく共有部にあたる”曖昧な立場らしく、
明確に罰則を与えたり、強制力のある禁止措置を取るのは難しいという説明だった。
つまり、“健康被害が明確に出ないと動けない”という静かな限界があるわけで。
結局、やっぱり「自分たちで対策してください」に戻る。
今日もスプレーを手に、ベランダへ出る
僕は育休パパだ。
日中の家の空気環境を、全力で守っている。
スプレーを片手にベランダに出て、
風向きをチェックし、
換気扇の音をそっと確かめる。
これが、我が家の“見えない敵”とのサバイバル戦。
静かだけど、たしかにここにある。
子育ての影には、こんな戦いもあるという話。
【この記事が響いた方へ】
同じように“におい”に悩まされてる家庭、意外と多いと思います。
対策したって完璧じゃない。
でも、やらなきゃ守れない空間もある。
我が家が使ってる装備が、誰かの役に立つなら嬉しいです。