🧠 心のサバイバル術

【体験談】保育園、私立も公立も通ったけど、正直どっちもラクじゃなかった話

保育園って、どこも似たようなもんだと思ってました。
でも、私立も公立も実際に通わせてみると、まったく別モノでした。

わが家は、息子が1歳で都内の私立保育園に入園。
妻と僕、どちらも幼稚園育ちだったので、保育園という場所に馴染みがなく、
最初は何もかもが新鮮でした。

毎日びっしり書かれた連絡帳。
帰りには先生が一人ひとり、今日の様子を丁寧に話してくれる。
「すごいなぁ」と感心しながらも、
お迎えは、話を聞くための“順番待ち”から始まる毎日でした。

そして、引っ越しを機に、息子が3歳4ヶ月のときに埼玉の公立保育園へ転園。
着いてまず驚いたのは、園のスケール感。
クラスは2つ、園庭もプールもあり、先生の数も多い。
だけど、子どもたちは基本、放任。
砂場で泥んこになるも、ケンカを始めるも、あまり介入されずに「自由に遊ばせる」スタイルでした。

そんな“真逆の2つの保育園”を通して、僕が強く感じたのは——

「どっちもラクじゃない」

「いいとこ取りなんてできない」

ということ。

本記事では、私立・公立それぞれに実際に2年以上通わせた親として、
行事の違い、教育の違い、先生や保護者との関わり、
そして見落としがちな“地味な現実”まで、リアルに書き出していきます。

この記事でわかること

  • 実際に私立→公立の転園を経験した親の本音
  • 保育園の行事・先生・教育・保護者対応のリアルな違い
  • 共通しているけど“親の負担感に差が出る”地味なポイント

✍️行事・イベントと保護者の関わり方

イベントの主導権が違う|私立は“先生主導”、公立は“親の自走制”


私立の保育園では、イベントは完全に“先生主導”。
親は言われた通りに準備するだけで、特に深く関わる必要はなかった。

ただし、ハロウィン・クリスマス・発表会……イベントの数と細かい持ち物はとにかく多い。
コスチュームの用意、写真購入、配布物、名前付け地獄。
「次なに用意するんだっけ?」とLINE履歴を漁る日々。


公立に転園してからは、イベントの数こそ減ったけれど——
“親の出番”がしれっと増えるようになった。

まず、「卒園対策委員会」。

  • 記念品担当
  • 卒業アルバム係
  • 写真管理・印刷調整
  • 事務連絡係 など

“やりたい人がやる”建前だが、結局あみだくじで決まることも多い。
役員未経験者にはプレッシャーがかかりがちで、空気で押し切られることもしばしば。


そして、最大の違和感が「父母会」なる存在。

学年ごとに必ず役員を出す謎ルールがあり、
うちもあみだくじで「書類作成事務」役を引き当てた
基本的に集まることはなく、LINEでのやり取りが中心だけど、
“既読スルー常連”が浮き彫りになっていく地味な空気感がある。
誰も文句は言わない。でも、察しは飛び交ってる。そんな世界。


📌まとめると、こういうこと:

私立公立
イベントは多いが、先生主導イベントは少ないが、保護者が回す仕組み
準備は“言われた通りにやる”準備は“仕組みから自分たちで作る”
「面倒だけど指示が明確」「自由だけど役割が重い・曖昧」

イベントの数より、“誰が責任を持つか”の違いがデカい。
正直、どっちにしても親のキャパは削られる。



✍️先生の体制と雰囲気の違い|「余裕のある先生」って、こういうことだったんだ


私立保育園の先生は、とにかく若い。
20〜30代の女性が中心で、雰囲気はキラキラしていた。
保護者対応も完璧で、ちょっとしたケガでも必ず報告がある。
連絡帳には「今日はお散歩でこんな場面がありました」といった細かい描写が毎日びっしり。

正直、サービスとしては完璧。
「保護者=お客様」という意識が全体に浸透していたと思う。


でも、実はその裏に「余裕のなさ」が見えていた。

担任が2ヶ月で交代したり、
1年間クラスを見たあとに辞めていく先生が何人もいたり。
アプリに人事異動の通知が来るたび、「またか…」という感覚が当たり前になっていた。

例えば、私立保育園の募集要項を見てほしい。
年間休日、110日あれば良いところがベース。つまり、完全週休2日制ではない。
毎日の乳児の保育と保護者対応で疲弊するのもわかる気がする。

お迎え時には、一人ひとり今日の出来事を直接報告してくれるけれど、
その横では、大きな声で子どもを制している別の先生がいて、空気は常にピリついていた。
“頑張ってる”のは伝わる。でも、“回ってない”のもわかってしまう
それが、正直な実感だった。


公立保育園に転園してまず驚いたのは、先生の年齢層。

一気に50代前後のベテラン勢。
保育士というより、「ちょっと世話焼きな近所のお母さん」みたいな空気感。
会話のトーンも優しく、押しつけがましさがない。
「ちゃんと見てるけど、子どもがやることに構えない」余裕があった。

子育てが落ち着いてひと段落したパートタイマーさんや公務員採用の保育士さんなど採用形態も様々だけど、
何よりみんな何があっても動じない雰囲気がそこにはあった。


そして、最大の違いは、“人数と連携”

公立は常に複数担任がついていて、
1人が対応中でも、もう1人が全体を見ている。
つまり、「叱らなきゃいけない場面」より「見守れている場面」が多い。

また、平日お休みの先生が必ずいたりしてお休みもしっかり取れていそうな様子。
ベースには、公務員の処遇があり、ワークライフバランスの概念がしっかり定着している。

子どもも自由に遊べてるし、先生たちも心の余白がある。
そのバランスに初めて触れたとき、
「これが“余裕のある保育”なんだ」って、本当に思った。


📌まとめると、こう。

視点私立公立
年齢層若手中心ベテラン中心
保護者対応超丁寧/報告びっしりやや簡潔だが信頼感あり
担任毎年交代+離職多長く続ける人が多い
保育現場声かけ多く、常に緊張感見守りベース、余裕あり
体制担任1人で踏ん張る複数担任で分担・連携

見た目や言葉の丁寧さより、
**「人が足りてるか」「心に余裕があるか」**の方が、ずっと大事だった。



✍️英語か、泥遊びか。机に向かう保育と、多様性と生きる保育


都内の私立園では、週に1回、ECCの英語教室があった。
ネイティブの先生が来て、歌ったり、カードを使って英語に触れさせてくれる。
まだうちの息子は言葉が出始めたくらいの年齢だったけど、
親としては、「こういう機会がある」こと自体が安心材料だった。


制作も多かった。
毎月何かしら作っていて、机に座って集中する時間が日常に組み込まれていた。
「就学に向けた準備」なんて意識はなかったけど、
今思えば、“机に向かう習慣”はこのときにちゃんと育ってたんだと思う。


一方、公立に転園してからは、空気がガラッと変わった。

毎日出てくるのは、昭和っぽい積み木やパズル。
新しい知育玩具はほとんど見かけない。
そして、とにかく泥遊びが解禁された。

靴の中まで砂だらけ、洋服も何度洗っても落ちない。
都内の園では「汚さないように」って管理されてたけど、
ここでは逆に「汚れてなんぼ」というスタンス。


でも、もっと違ったのは、子どもたちそのものだった。

クラスには、

  • ダウン症の子
  • 自閉傾向のある子
  • 海外にルーツを持つ子

が、普通にいた。

最初はちょっと驚いた。
だって、都内の私立園ではそういう子たちに出会った記憶がほぼなかったから。

でも、すぐに気づいた。
ここでは、その子たちも“当たり前にいる仲間”として接してる。

誰かがパニックになって泣き出しても、誰も「困ったな」という顔をしない。
それをサポートする先生や子供たちの姿も、自然だった。


親として、これを見てどう思ったか。

嬉しかった。心から。

ダウン症の子と一緒に過ごすなんて、
普通に生きてたらなかなかできない。

でも、この時期に、同じ教室で、同じ年齢で、
「違う子と一緒に過ごす」という体験ができるって、
めちゃくちゃ価値があると思った。

こういう経験が、将来ふとしたときに
「人との向き合い方」になっていくんじゃないかって。


📌まとめると、こう。

視点私立公立
教育内容英語・制作・机に向かう保育自由遊び・自然体験・非形式教育
教育姿勢準備されたカリキュラム中心子どもの興味と生活ベース
環境新しい玩具・整理された活動昔ながらの玩具・泥だらけの毎日
多様性見かけなかったダウン症・自閉・海外ルーツ含め共生
親の気づき安心感はある「人と生きる力」が育っている実感

「教育」って、英語を覚えることじゃなくて、
人と一緒に生きていく力を学ぶことだったんだな。

そんな当たり前を、公立の保育園で初めて思い出させてもらった気がする。


靴か、裸足か|足元に現れる“保育の思想”

都内の私立保育園では、3歳から上履き生活が始まった。
週末には持ち帰り → 洗って → 月曜に持参のルーティン。
もちろん、名前つけ必須・靴袋付きで管理
サイズアウトも早くて、3ヶ月に1回は買い替えは当たり前。


一方、公立に転園して驚いたのが、“裸足保育”の徹底ぶり。

0歳から5歳まで、ずーっと裸足。
靴は外遊びのときだけで、室内は完全に素足生活。
「足の裏を使って発達を促す」とか「転倒防止」といった理由らしい。


こっちは週末、上履きを洗って干してる横で、
公立の子どもは靴下も脱いで遊んでる。

“足元の管理”ひとつとっても、保育の思想って出るなって思った。


📌まとめると、こう。

項目私立公立
室内上履き必須完全裸足
管理洗濯・持参・名前つけ必要持ち物ゼロ/洗濯なし
親の手間毎週洗って準備ほぼなし
教育思想清潔・整然・就学意識発達・体感覚・自然派

✍️持ち物・作品・生活ルールの地味に効く差|“めんどくさい”の質が違った


見学やパンフレットじゃわからないけど、
実際に通わせてみると「え、それ親がやるの…?」っていう地味しんどポイントはめっちゃ多い。


まず、作品の保管ルール

私立では、作品は園でまとめて管理。
週末や月末にファイリングされた状態でもらえたり、
年間を通して先生が「思い出ブック」みたいに編集してくれたりしていた。
親は“受け取るだけ”。


でも、公立に転園してからは、作品は即日持ち帰りが基本。

しかも、毎日なにかしら持って帰ってくる。
絵・工作・紙片…増え続けるアート作品に、
冷蔵庫横のスペースが徐々に侵食されていく。

「園で管理してくれてたって、地味にありがたいことだったんだな」
そう気づいたのは、転園してからだった。


次に、持ち物の準備と指定の細かさ。

公立保育園独自の準備ルール

  • コットベッド用のシーツを自前で用意
  • 外ばきの入れ物を牛乳パックで手作り
  • 名前つけ・タオル(大・小)のサイズ指定・週末持ち帰りルール…

一つ一つは大したことない。
でも、それが“毎日のタスクに割り込んでくる”ことがしんどい。


さらに、オムツの処理ルールも分かれた。

私立では使用済みオムツはすべて園で処分。
ただ、公立ではビニール袋持参での持ち帰りが基本。
処理袋が足りなかった日には、
オムツを2枚丸めてレジ袋に詰めて、リュックに突っ込む地味ストレス。

(※うちの園も最近ようやく園内処分に変わったけど、そうじゃない地域も多いはず)


極めつけは、帰りの荷物整理の仕組み。

私立:
→ お迎えに行くと、すべて先生が整えてくれていた。
オムツ・着替え・作品・連絡帳。すべてがバッグにイン済みで手渡される。

公立:
→ 子どもが自分で荷物を集めて、自分で持ち帰る。
担任は基本ノータッチ。


もちろん、公立の方式は自立支援の一環だと理解してる。
でも、親目線で言えば、仕事終わりでヘトヘトな体に地味にくる

「今日何使ったの?」

「タオルどこ?なんで靴下片方しかない?」

「作品?それどこから出てきたの?」

こういう会話を毎日、帰宅直前の疲労ピークで繰り返す。
それが、積み重なるとボディブローみたいに効いてくる。


📌まとめると、こう。

項目私立(都内)公立(埼玉)
作品の扱い園で保管/整理して返却毎日持ち帰り/家庭で管理
持ち物最低限+明確な指示手作り・サイズ指定・準備多め
オムツ処理園で処分持ち帰り(袋持参)※園による
荷物整理先生が準備済みで手渡し子どもが自分で集めて持つ

子どものためには公立の方が“いい”かもしれない。
でも、親にとっては**「余裕がないと詰む」環境**だと、正直思った。


✍️共通点あるある、でも“ラクできる仕組み”には差があった


「私立と公立って全然違うんでしょ?」と思われがちだけど、
実際には基本ルールはかなり共通している

ただし——
その運用に“お金でラクできる”私立と、“全部親任せ”の公立という隠れた格差があった。


🔸オムツ補充&名前つけ

どちらの園でも、オムツの補充は親の仕事。
名前を1枚1枚に書いて、袋に入れて持っていくスタイルは変わらない。

ただ、私立ではオムツ定期便のサービス(有料)が使える園もあった。
うちの園も、頼めば「オムツ補充・処分・名前つけすべて不要」になるプランがあった。

お金を払えば親の手間をカットできる。

それが、私立の強みだった。


ちなみに、オムツへの名前つけや持ち物管理に関しては、
準備段階で“チート”できるアイテムもある。

保育園準備時短item

  • まとめてポンと押せるおむつスタンプ
  • 耐水・耐洗OKのお名前シール
  • タグに貼るだけ、アイロン不要の洋服ラベル

こういうのを導入するだけで、
名前つけのストレスが8割削れる。


\これが時短の味方!オムツ準備のチートアイテム/

\洋服のタグに貼るだけ!お名前シール/


🔸着替え・タオルなどの持ち物準備

両方の園で共通だったのが、

POINT

  • 汚れたら持ち帰り
  • 翌日には洗って補充
  • タオル・下着・着替えにすべて名前記入
  • 水筒は毎日持参

ただ、私立はタオルやコップなど園での貸し出し可能物品が多かったため、
「毎日何を持っていくか」を親が覚えておく必要は少なかった。

一方、公立は完全自己管理。
サイズ指定、ミニタオルから大きなタオルの種類、コップ、定期交換…全部手動。
“あれ、今日これ持たせたっけ?”という朝の不安は、いつも付きまとう。

まあ、どちらも忘れたら最終的に園で貸し出してもらえるので、ご安心を!


🔸登園許可証・体調ルール

これは完全に共通。

  • 37.5℃以上の発熱 → 即お迎え要請
  • 感染症(インフル・水ぼうそうなど) → 医師の登園許可証が必要

ここは、どの園に通っても逃げられない保育の鉄則
親の仕事調整力が毎回問われる。


🔸延長保育の制度

基本は共通で、

  • 事前の申請が必要
  • 月末に実績報告が求められることも(自治体による)

ただ、これも園によって運用の緩さが違う
公立はガチガチの提出スタイルが多く、
「職場印をもらってこい」のプレッシャーはなかなか重たい。


🔸学年別の帽子購入

どちらの園でも、色分けされた帽子(約1,000円)の購入は必須だった。
なくしたら追加購入。サイズアウトしても買い直し。
地味にコストが積み重なるパーツ。
名前つけも当然必須。


📌まとめると、こう👇

項目私立公立
オムツ補充有料定期便あり/園で処理親が補充/持ち帰り(袋持参)※一部改善あり
名前つけ自力必須。同じ
着替え・タオル貸出多いタオル・コップなど自己管理
体調ルール37.5℃&許可証 → 共通同じ
延長保育柔軟運用な園も書類厳格(園ごとに差)
帽子共通(約1,000円)同じ

週明けの登園準備が大変なんだけど、私立が登園リュック1個で収まるのに加えて、公立は、トートバック1個追加で色々詰めていく必要があります。


共通しているように見えて、
“親がどれだけラクできるか”は、園の仕組み次第で天と地。

その違いが、保育の中身以上に“親のしんどさ”を左右することもある。



✍️まとめ・結論|いいとこ取りはできない。でも、だからこそ考える価値がある


私立と公立、どっちがいいか?と聞かれたら、
正直、「どっちもラクじゃなかった」というのが率直な答え。


私立保育園の特徴・まとめ

  • 英語や制作、教育的アプローチがあった
  • 手厚い保護者対応や、サービス設計の柔軟さがあった
  • でも、その裏には人手不足と先生の疲弊感もあった

公立保育園の特徴・まとめ

  • 自由でのびのびとした生活と、自然との関わりがあった
  • 多様な子どもたちと同じ空間で過ごすという**“人としての学び”**があった
  • でも、親の負担がダイレクトにのしかかる設計でもあった

どちらにも、良いところも、きついところもある。
一番の気づきは、「いいとこ取りなんてできない」という現実だった。


だからこそ、「どっちを選ぶか」じゃなくて、
“うちの生活に合うのはどっちか”を考えることが大事なんだと思う。


保育園って、「子どもを預ける場所」じゃない。
“親と子が社会に出る入り口”なんだと思う。

その入り口が、
少しでもストレスが少なく、
ちょっとでも居心地よくなるように、
この記事が何かヒントになればうれしいです。


🟨この記事で紹介した育児チートアイテム

これなかったら、寝る時間めっちゃ減ったし、ストレスフルだった!これはマストバイアイテム!

→ 名前つけ・持ち物準備がしんどい人は、ここから一歩だけラクにしてみてください。


✅おまけ:今回の記事の要点まとめ

  • 保育園の“差”は、サービスだけじゃなく運営方針や文化の差だった
  • 共通点に見えても、“親のしんどさ”は全然違う
  • 「教育」とは、英語だけじゃなく人との共生を学ぶことでもある
  • 自分の価値観と生活スタイルに合う園選びが一番大切


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保育園選びも大変だけど、そもそも育児って毎日が全力疾走。
ちょっと立ち止まりたいときは、こちらの記事で深呼吸。

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