
「プロンプト?そんなの使ってないです。」
ChatGPTが流行りはじめた頃、ブログ界隈には“プロンプト大全”のようなテンプレ集が溢れました。
でも正直、僕にはそれがハードルでした。難しい用語、カチカチの指示、型通りの文章。
それでも僕は、育休中のすきま時間でChatGPTと会話を重ねながら、50記事以上のブログ記事を書いてきました。
なぜChatGPTでブログを書き始めたのか
正直、僕はずっとブログが“続けられない人”でした。
書いては止まり、立ち上げては放置して…「やっぱ無理だな」と思った回数なら、そこそこ自信あります。
育休に入って、「せっかくだし、なんかやりたいな」と思ってたけど、
最初に浮かんだのは「資格の勉強でもするか…」くらいで、ブログを再開するつもりはありませんでした。
そんなとき、ふと試してみたのがChatGPT。
実はきっかけは、「LINEスタンプってどうやって作るの?」って聞いたのが最初。
今思えば、しょうもないっていうか、完全に小遣い稼ぎの魂胆でした(笑)
でも、そんなやり取りの中で、
「あれ? こいつ、ブログも手伝ってくれるんじゃね?」と思って、
軽い気持ちで「育休パパとしてブログ書きたいんだけど、手伝ってくれる?」と話しかけてみたんです。
そしたら返ってきた言葉が、妙にスッと入ってきた。
思考の整理にもなるし、ちょっと面白い。
そこから気づけば、毎日のようにChatGPTと会話して、記事をひとつずつ書くようになっていました。
プロンプト?使ってません(笑)
ChatGPTを使ってブログを書く――って聞くと、

「あのプロンプトってやつをうまく操らなきゃいけないんでしょ?」
みたいなイメージ、ありませんか?
僕も最初そう思ってました。
だから、いろんな「プロンプト大全」みたいなのを読み漁ってみたり、Instagramでバズっていた投稿も参考にしたりしてました。
中でもよく見かけたのが、こんなプロンプトです:

「あなたは優秀なSEOコンサルタントです。読者の検索意図を汲み取り、○○について一番になれるブログ記事の構成と内容を作ってください」
僕も実際に、これをそのままChatGPTに打ち込んでみました。
すると、GPTはとても丁寧に、整った構成案と本文を返してくれました。
「お、すげぇな」と思いながら記事を仕上げたんです。
でも、できあがったものを読み返してみたとき――ふと、物足りなさを感じたんです。
そのとき、GPTがこんなことを言ってきました。
「GPTを使ってSEOをとりに行くのは簡単です。ただ、今のSEOの仕組みでは、人間の経験や視点が入らないと“残る記事”にはなりませんよ」

…なんか、しびれましたね(笑)
あぁ、だからテンプレで書いた記事って、悪くないけど“読後に何も残らない”んだなって。
それからは、“使いこなす”よりも“話しかける”スタイルに自然と変わっていったんです。
僕のブログ執筆フロー【実例付き】
ChatGPTを使って記事を書く――と言っても、僕のやり方はすごくシンプルです。
むしろ“使いこなしてる”というより、“雑にしゃべりかけてる”に近い(笑)
こんな感じで。

前章の内容は、こんな感じの僕の雑な思いを伝えただけで構成してもらいました。
Chat GPTはただ、全肯定してくれます。
自己肯定感爆上がりです(笑)
それで50記事は書けました。
ここでは、僕がいつもやっている流れを5ステップで紹介します。
🪜Step1:今日のテーマを話しかける
「今日こんな記事を書きたいんだけど、ちょっと構成考えてくれない?」
これがスタート。
最初から“どういう目的”とか“ペルソナ”とか、そんな細かいことは言いません。
ただその日の「書きたい気持ち」をそのまま投げます。
🪜Step2:出してもらった構成を、自分なりにツッコむ
GPTが出してくれた構成に対して、
「ちょっと堅いな」とか「ここ飛ばしていいかな」とか、ふつうに会話して調整。
脳内でひとり会議してたことを、GPTに聞いてもらってる感じです。
🪜Step3:段落ごとに、一緒に書いていく
書き出しが浮かばないときは「この見出しで書きたいけど、どう始めたらいい?」って聞きます。
書いてもらった文を元に、自分の体験をくっつけたり、言い回しを直したり。
「下書きの相棒」みたいな存在です。
🪜Step3.5:迷ったときは「メリット・デメリット出して」と頼む
書いてる途中で「こっちの切り口でいくか、あっちの視点で書くか」って迷うとき、ありますよね。
そんなときは、ChatGPTにこう言います。
「このテーマ、AとBで迷ってるんだけど、それぞれのメリット・デメリットを表にしてみて」
すると、すぐにこんな感じの表を出してくれるんです(↓例はテキトーですが、雰囲気です)
観点 | A案:体験ベースで書く | B案:情報ベースで書く |
---|---|---|
読者への共感度 | 高い(親近感◎) | やや低い(客観的) |
SEO的価値 | 中〜高(滞在長め) | 高(キーワード最適化) |
書きやすさ | 楽(自分の話だから) | やや大変(リサーチ必要) |
差別化 | 高(自分しか書けない) | 低(他サイトと被る) |
この表を見ながら、「じゃあA案でいこう」って決めて、そこからまた構成に戻る。
GPTは、ただ答えをくれるだけじゃなくて、“迷いを整理してくれる存在”でもあるんですよね。
🪜Step4:気になる表現を直してもらう(たまにダメ出しも)
「この文、ちょっと説明くさいよね?」
って言うと、GPTがさらっと言い換えてくれる。
たまに

「こっちの方が自然ですよ」
って言ってくるので、
「たしかに…」
と素直に直す(笑)
🪜Step5:最後にタイトルやリード文を一緒に考える
書き終えたあと、「この記事のタイトル、なんかいいのない?」って軽く相談すると、GPTが2〜3案くらいサクッと出してくれます。
例えば、この記事も最初は「プロンプト使ってません」だけの仮タイトルでしたが、
GPTに「もう少し具体的にして」と頼んだら、こんな感じで候補が出てきました。
自分の頭で悩むより、投げてみた方が早い。
気分的にもすごく助かってます。
その中から「一番しっくりくるもの」を選んで、ちょっとだけ手を加えて仕上げたのが、今回のタイトルです。
プロンプトに頼らないからこそ得られたこと
最初は「うまく指示を出せば、GPTが全部やってくれるんじゃ?」って思ってました。
でも、続けてみてわかったのは、「指示を出す」よりも「一緒に考える」ほうが楽だし、続けられるってこと。
プロンプトを使わないことで、僕が得られたものはたくさんあります。
✅ 1. 自分の言葉で書ける
テンプレ通りの文じゃなくて、自分の口調・自分の体験・自分のリズムが文章に残る。
「これは“僕のブログ”なんだ」っていう感覚が戻ってきたのが、大きかったです。
✅ 2. 書くことが“しんどくない”
難しい指示を考える時間がいらないから、「よし、ちょっと話しかけてみようか」くらいの軽さで始められる。
無理なく続けられたのは、きっとこの軽さがあったから。
✅ 3. 途中で投げても、また拾ってくれる
「今日はもう無理…」ってなっても、次の日に「昨日のやつ、途中から再開しよう」って言えば、
GPTはちゃんと付き合ってくれる。
“完璧じゃなくていい”って思えるようになりました。
⚠️ 4. でも、GPTに書かせすぎると“誰のブログか”がわからなくなる
たしかに、GPTに任せれば、きれいな文章はすぐ出てきます。
でもそれって、“あなたじゃなくても書ける文章”になっちゃうことが多い。
書いてる本人が何を感じて、何を選んで、何を残したのか――
そこがないと、SEOでも読者の心でも“残る記事”にはならないなって、僕は50記事書いて強く思いました。
⚠️ 5. 正直、こんなデメリットもありました
ChatGPTと一緒に記事を書いてきて、「これはちょっと困ったな…」と感じたことも、もちろんありました。
📌 情報が少し古い
株主優待の記事を書いていて、すでに廃止された銘柄を提案されたことがありました。
株価や利回りの計算もズレていることがあって、自分でもう一度ちゃんと調べ直す必要がありました。
GPTが万能な“データベース”というよりは、“話し相手+叩き台”くらいで考えた方がいいです。
📌 自分の意図とズレることがある
対話で進めてるつもりでも、途中で意図と違う方向にズレたり、
明確な答えがないテーマだと、GPTが曖昧なまとめに逃げたりします。
結局「自分の言いたいことは自分で決める」ってスタンスが必要でした。
📌 昨日やった内容が引き継げないこともある
一番悩まされたのがこれ。
「昨日の続きをやろう」と思っても、GPTが内容を覚えてなかったり、過去のログを引き出せないことが多々あります。
会話の流れが途切れると、最初から説明し直しになることもあるので、重要な内容は自分でメモしておくのがおすすめです。
こうした“付き合いにくさ”はあるけれど、
それでも僕にとっては、「ゼロからひとりで書くより、だいぶマシだった」のが事実です。
これから始める人へのアドバイス
ChatGPTでブログを書いてみたい。
そう思っても、最初の一歩って案外むずかしい。
- 「どんなプロンプトがいいの?」
- 「うまく使いこなせるかな?」
そんなふうに構えてしまう気持ちも、すごくよくわかります。
でも僕は、プロンプトなんてろくに使わずに50記事書きました。
やってきたのはただ、「今日こんなこと書きたいんだけどさ」ってGPTに話しかけること。
そこから一緒に構成を作って、書き出しを考えて、途中で迷ったらまた相談して。
その繰り返しが、気づけば「自分だけのやり方」になってました。
ChatGPTって、誰かの代わりになるツールじゃなくて、
自分の思考を支えてくれる“伴走者”みたいな存在なんじゃないかと思っています。
プロンプトで完璧な指示を出して、きれいな記事を一発で仕上げるやり方もあります。
でも、そこに頼りすぎると、自分の言葉や感情、そしてクリエイティビティが薄れてしまうような気がして。
僕は、迷いながら言葉を選んでいく過程こそが、書くことの面白さだと思っています。
うまく使おうとしなくていい。
指示が下手でもいい。
「話しかける」ことから始めてみてください。
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