心と暮らし 育休パパ日記

“働いてない感じ”が怖かった。でも、育休中の僕は、ちゃんと働いてる

はじめに:「働いてない」って思われてないか不安だった

育休って、毎日家にいるだけなのに、
なんでこんなに“働いてる”感あるんだろう?って思う。

洗濯、買い物、沐浴、寝かしつけ、上の子と遊んで、
気づけば夕方で、「今日って何したっけ?」ってなるくらい動いてる。

でも、ふと誰かと話すと、心の奥がザワザワすることがある。

「あ、いま“働いてない人”って思われたかもな」って。

今回はそんな、
「育休中の僕」が外から受け取った“ちいさな言葉”と、
それに対して心がどう揺れたか
を、
少しだけ書いてみたいと思います。


① 「今日ママはどうしたんですか?」と言われた日

息子の5歳児健診に付き添ったときのこと。
受付の方に言われた、たったひとこと。

「今日、ママはどうしたんですか?」

いや、悪気がないのはわかってる。
むしろ、普通の対応なんだと思う。

でもその瞬間、“自分は例外なんだ”って空気を一気に感じてしまった。


ママが来るのが“当たり前”。
パパが来るのは“なにか特別な理由がある時”。
そんな前提が、たったひとことに詰まってた。


「気にしすぎ」と言われればそれまでかもしれないけど、

“自分がこの場にいることが自然じゃない”と感じる瞬間って、
想像以上に心がザラっとする。


② 「育休、充実してますか?」と言われた電話

ある日、職場の新しい上司から電話がかかってきた。
挨拶がてら、サラッとこう言われた。

「いや〜育休、充実してますか?」

軽い調子で言われたその言葉に、なぜかズシンときた。

「暇そうでいいな」「リフレッシュできてそうだね」
──そんな裏を、勝手に想像してしまう自分がいた。


もちろん悪気はない。むしろ気を遣ってくれていたのかもしれない。
でも、“働いてないように見えてる”っていう不安を刺激された瞬間だった。


家ではフル稼働してるのに、
社会からは「何もしてない人」に見えている。
そんなズレが、静かに心を削ってくる。


③ 「素敵ですね」の裏を勘ぐってしまう

1年育休を取ると話すと、だいたいこう返ってくる。

「わぁ、素敵ですね!」

褒め言葉。応援の言葉。
でも、心の中はざわついている。


「本当にそう思ってる?」
「よくそんなに休めるね」って思ってない?
「お金に余裕あるんだな」って見えてない?

そんなふうに、裏を想像してしまう。


実際は全然余裕じゃない。
キャリアの壁にぶつかって、バランスも崩して、
「ここで育休取らなかったら、自分が壊れる」っていうギリギリの感覚で決めたことだった。


でも、「素敵ですね」というきれいな言葉に、
自分の“葛藤”や“必死さ”が上書きされてしまう気がして、

素直に受け取れない。


④ 家の中でも「安心できる場所」とは限らなかった

外の言葉にグラつく日もあるけれど、
家の中も、必ずしもやさしい場所だったわけじゃない。


「何もしてないのに家にいる」
「副業ばっかりやってる」
そんなふうに見られて、
ときには厳しい言葉や脅しのようなことを言われる日もあった。


家族なのに、
信じてもらえてない。責められている。
そんなふうに感じるときもあった。


「じゃあ、何のために育休を取ったんだろう?」
「なんのために、ここにいるんだろう?」

その問いが、何度も胸の中をぐるぐるとまわった。


それでも僕は、
今日もオムツを替えて、洗濯をして、ご飯を作って、
5歳の息子と笑って、赤ちゃんを寝かしつけている。


誰にも評価されなくても、
誰にも感謝されなくても、

「今日もちゃんと生きた」って、自分に言いたい。


まとめ:「“働いてるかどうか”は、自分で決めていい」

育休中のパパは、たぶん“宙ぶらりん”だ。
外からも見えにくくて、家の中でも理解されないときがある。


でも、自分の毎日を一番よく知ってるのは、自分自身。
だから、「ちゃんと働いた」って思えたら、それでいい。
誰にも伝わらなくても、堂々とそう言えるようになりたい。


名前のつかない仕事。
評価されない日々。
でも、それでも僕はやってる。生きてる。頑張ってる。

今日もおつかれさま、自分。


育休中の“モヤモヤ”と向き合った日記:Vol.2、終わり。
読んでくれてありがとう。

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